こんにちは、femifeのカラスです。
- 看護実習の大変な面を知りたい
- 実習のリアルな声を聞いてみたい
- 高校生で今後の進路を医療系で考えている
こんな方へおすすめの内容です
- 看護実習は担当ケースを持ち、その人の疾患・生活・社会性を踏まえて、根拠のある看護技術を提供することが目的。
- 看護実習のリアルな悲鳴としては「時間が足りず眠れない」「泣いても終わらない課題」「指導者看護師が怖い」がある。
- 課題である「関連図」「行動計画」「実習記録」で時間が足りないことは、自分の未熟さを知ることにもなる。
- 医療の現場は殺伐としているが、実習メンバーと支え合って乗り越えてください。
実習とは
看護実習の目的は、担当ケースを持ちその人の疾患・生活・社会性を踏まえて、根拠のある看護技術を提供すること。
看護系学校では、実習が非常に大きなイベントの一つです。
約2〜4週間、病院や専門機関でその単位に関わる専門性を経験する機会です。それが、学校によりますが5〜8回ほどあります。
実習のリアル
カラスとウサギの出身学校の実習経験だけでなく、たくさんの看護師・保健師の出身学校(看護専門学校出身や看護師資格を持った上で保健師になるために大学編入した人、看護師・保健師・助産師の資格を取得した人、他の大学出身など)の話を聞いています。
脅すようですが、共通で上記の発言を聞かなかったケースはありません。
実習の専門性や、実習先の病棟や病院によって、辛さの度合いは違います。
実習時間内に課題も記録も終わらせられることもありますし、天使のように優しい指導者・看護師さんばかりの病棟もあります。
とはいえ、それは少数派であることは間違いないのが看護実習です。
時間が足りず眠れない
時間が足りない原因は、課題の多さにあります。
課題は、理不尽に多いわけではなく、安全に根拠を持った個別性のある対応をするために必要なものです。
泣いても終わらない課題
根拠を調べても、参考書にあるのは疾患のことだけであり、罹患した人の生活については書いていません。
それを考え個別性を持った関わりをすることは看護の基本です。
個別性のある看護のための情報は、病気の知識を持った上で生活を関連付けることになるため、病気の勉強は基礎からすることになると、終わりが見えず辛くなることも多いです。
関連図
担当ケースの主疾患・合併症や既往はもちろん生活や社会背景などを複合的に考えた「関連図」を作成します。
主疾患の理解だけでも数時間を費やすこともあり、この関連図を作成するデザインのスキルなども考えると、完成させるのに10時間くらいかかることもあります。
行動計画
実習が始まるとその日に何を根拠に、担当ケースと関わるのか「行動計画」を立てます。
例えば、患者をさすって安心感を与えることは「軽擦法」というれっきとした看護です。軽擦法の効果とリスクを根拠を持って考えた上で、回数・時間・温度・環境・声かけなどを事前に決めて実施する必要があります。
上記のように行動一つ一つに意味を持たせるのが実習ですので、何時から何を準備するかなども事前に自分で考え計画にまとめていきます。
この作成とそのための情報収集や根拠の勉強に、多くの人が2時間以上かかります。
実習記録
実習した日は、自分が実施した行動の内容や根拠を「実習記録」として残します。
上記の行動計画を立てて実習日に臨みますが、担当ケースの体調によってはその通りにいかないこともあり、計画のずれを記録に残すこともあります。
基本的に記録は、担当ケースがどのように感じたか言葉にしたり表情をしたりしたことを記録し、体温や血圧、血液検査結果などのデータから、その担当ケースがどのような看護が必要としているのか文章でまとめます。
その記録を踏まえて、翌日の行動計画につなげます。
これを作るのに、3時間以上かかることは普通です。
指導者看護師が怖い
これは、看護学生には何も非はありません。
ただ、生死がかかっている医療の現場は殺伐としていて、精神的に張り詰めているスタッフが多いのは事実です。
看護学生としては、人として当たり前のあいさつ・お礼・謝罪をきちんとして関わっていってください。
最後に
今回は看護実習の怖い面だけをまとめました。
実習を乗り越えるためには、自分の勉強の努力はもちろん必要です。
また、自分の身体を提供して実習に協力してくださる担当ケースの方への感謝の気持ちや、激務の中で学生対応してくださる病棟へのお礼も忘れずにいてくださいね。
それと同じくらい、実習メンバーは、お互いに助け合い・励まし合い・理不尽に対しては愚痴を言い合う、重要な存在です。
一人ではないからこそ、頑張れることはたくさんありますので、みなさんも仲間を作って乗り越えてください。
- 看護実習は担当ケースを持ち、その人の疾患・生活・社会性を踏まえて「全体像」を把握し、根拠のある看護技術を提供することが目的。
- 看護実習のリアルな悲鳴としては「時間が足りず眠れない」「泣いても終わらない課題」「指導者看護師が怖い」がある。
- 課題である「関連図」「行動計画」「実習記録」で時間が足りないことは、自分の未熟さを知ることにもなる。
- 医療の現場は殺伐としているが、実習メンバーと支え合って乗り越えてください。
もちろん理不尽なつらさは経験しない方がいいとは思いますが、この経験を乗り越えたからこそ命を預かる責任を持つ看護師になれたと個人的には思います。
ご精読ありがとうございました。