【不妊治療のステップとは?】現役看護師が、わかりやすくご説明します!

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こんにちは、femifeのウサギです。

  • 不妊症かもしれない。
  • 子どもが欲しいのになかなかできない。
  • 不妊治療ってどんなことをするの?

こんな方へおすすめの内容です

この記事のまとめ
  • 不妊症の原因によって治療は異なる
  • 一般的に①タイミング指導、②人工授精、③体外受精のステップで行われる
  • 不妊治療は終わりの見えない精神的なつらさと身体的な痛みが伴う。パートナーとの支え合いが大切!

晩婚化に伴って、不妊症に悩むカップルは増えてきています。国の方針としても、不妊治療が保険適応化されていくなど、注目が高まってきていますが、デリケートな内容でもあり、実際どのようなことが行われているのか知らない方も多いと思います。

今回は、婦人科で現役看護師をしているウサギが、不妊治療の一般的なステップ・内容について、わかりやすくご説明していきたいと思います!

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不妊治療とは?

不妊症で悩むカップルは年々増加傾向にあり、不妊症の原因も様々で、原因によっても治療法が異なります。

不妊治療は、一般的にステップを踏みながら進めていきます。それぞれのステップの期間や流れは、対象の方の年齢や原因によって変わってきますので、医師と相談しながら進めていきましょう。

基本的には以下のように行っていきます。

  1. タイミング指導
  2. 人工授精
  3. 体外受精

不妊症について詳しく知りたい方は「不妊症とは?」も一緒にご覧ください!

①タイミング指導

まず最初に、一番簡単に行えるタイミング指導を行います。

卵子が受精できるのは排卵後1日だけと知っていますか?最近では、24時間もなく、12時間程度と言われることもあります。排卵日を事前に予測することで、受精できるタイミングに合わせることができ、妊娠確率を上げる方法です。

方法としては、経腟エコーを用いて、卵胞の大きさを測り、排卵日を予測することが多いです。(卵胞チェックとも言われます)。婦人科検診でも使うエコーなので、痛みは特にありません。リラックスして大丈夫です。

そして、精子は5日程度子宮内で生存することが可能なので、予測された排卵日に、精子が「卵管膨大部(受精する部分)」に到着できているように、排卵の1~2日前にタイミングをとると、一番妊娠確率が高くなると言われています。

②人工授精

「人工」と言っても、妊娠成立の仕組みとしては自然妊娠とほぼ同様のものとなっています。

通常では、精子が受精ができる場所である「卵管膨大部」に到着するまでに、頸管、子宮内、卵管を通り、どんどん数が減少していきます。その数は、射精時は数千万~億であったにも関わらず、到着時には数十~数百にもなると言われます。

その中で、少しでも、「卵管膨大部」に到着する精子の数を増やすために行うのが人工授精です。

まずは、事前に採取した精液を、洗浄濃縮することで、感染源になるような細胞や不要な物質を除去して、質の良い精子を濃縮します(通常ではこれが子宮頸管で行われています。)それを、人工的に子宮内に注入することで、子宮頸管での減少をさせずに、卵管膨大部に到着する質の良い精子の数を増加させることで、妊娠確率を上げる方法です。

この方法でも、排卵日の予測が重要となりますので、タイミング指導と同様に、卵胞チェックも行っていきます。

③体外受精

体外受精のことをART(アート)と呼ぶこともあります。ARTは厳密にいうと人工授精も含まれるのですが、一般的にARTは体外受精のことを指すことが多いです。

体外受精では、文字通り、身体の外で、受精・培養をして、ある程度成長した受精卵を子宮内に戻すというものです。

その種類には、培養液の中で精子と卵子を混ぜて受精させる体外受精(IVF)と、受精がうまくいかない場合に、顕微鏡を使って、卵子内に選別した精子を注入する顕微授精(ICSI)があります。

身体の外で卵子と精子を出会わせる必要があるため、女性には卵子の採取が行われます。経腟エコーで確認をしながら、針を刺していくつかの卵子を採取するため、痛みを伴ってしまいます。

また、採卵をするために卵胞を育てる必要があるため、卵巣を刺激する薬を使用したり、受精卵を子宮内に戻した後も、妊娠を維持できる環境にできるように、注射を行うこともあり、体外受精は、女性は特に精神的にも、身体的にもつらい治療になります。

不妊治療は想像以上につらいもの…

不妊治療は、長期間にわたり、終わりが見えず、つらい思いをする方がたくさんいらっしゃると思います。

周りにも相談しにくいデリケートな内容であり、抱え込んでしまうことが多いです。だからこそ、乗り越えるためにはパートナー同士で理解し、協力し合い、支え合うことが何よりも大切です。パートナーとしっかり話し合える環境が、治療をしていく中で励みになるでしょう。

また、パートナーにも話にくいこともあると思います。そんなときは看護師も話し相手になります!話すことで楽になることもあるので、一人で抱え込まず、声を掛けてみてくださいね。

この記事のまとめ
  • 不妊症の原因によって治療は異なる
  • 一般的に①タイミング指導、②人工授精、③体外受精のステップで行われる
  • 不妊治療は終わりの見えない精神的なつらさと身体的な痛みが伴う。パートナーとの支え合いが大切!
ウサギ
ウサギ

今回は一般的な不妊治療のステップをお伝えしましたが、原因によって治療が異なってきます。

医師やパートナーと相談しながら、治療をしていくことが大切です。

看護師の存在がつらい治療の支えに少しでもなれたら嬉しいです。ご精読ありがとうございました。

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