こんにちは、femifeのカラスです。
- お腹の調子が良くないときには、どんなものを食べたらいいのかな
- 便秘に悩んでいて、生活習慣は気をつけているけど、他にどうしたらいいかしら
こんな方へおすすめの内容です
- その成分を摂取することにより、健康効果が期待できるというトクホのうち、お腹の調子を整える働きがあるものは3種類ある。トクホの活用の前に、生活習慣・食生活の改善や見直しが必須であり、トクホはその上での追加的要素である。
- オリゴ糖類は、腸内の善玉菌のエサになり悪玉菌を減らし、便器の改善が期待できる。
- 乳酸菌は、便通の改善、腸内細菌の正常化による免疫力の向上、吸収作用の改善による脂質代謝改善などがある。
- 食物繊維は、便の体積を増やす材料となる、大腸内の環境を改善する腸内細菌への効果がある。
特定保健用食品
有効性や安全性について国の審査を経て許可された食べ物のことを、「特定保健用食品=(通称)トクホ」と言うことができます。
その成分やものを摂取することにより、健康効果が期待できるという表示ができます。
その健康効果は、成分や物質により異なります。
以下では、「お腹の調子を整える」ことを目的とした内容に特化して説明します。
トクホを活用する前に
便秘の改善やお腹を下しやすいことへの対策などお腹の調子を整えるためには、食べ物の種類の前に、生活習慣が非常に重要です。
- 規則正しい食生活:生活リズムが整うことで、排便の習慣化が促されます
- 適度な運動:体の振動や筋肉の動きが、腸内の動きをサポートします
- 十分な睡眠:睡眠中の腸内活動により、朝起きた時に便が出やすくなります
- 朝食を食べる:咀嚼や食物の移動により、理想的な排便のタイミングが朝にみられやすいです
これらを意識した生活をすることが前提になります。
お腹の調子を整えるトクホの種類
- オリゴ糖類
- 乳酸菌・ビフィズス菌類
- 食物繊維
お腹の調子を整える働きのあるトクホは上記の3つがあります。
一つ一つ解説していきます。
オリゴ糖類
胃や小腸で吸収されずに大腸まで行ったオリゴ糖は、善玉菌(乳酸菌など)のエサになり、善玉菌が増えます。
善玉菌が増えることで作り出された酢酸や乳酸などにより、腸内は酸性になります。
悪玉菌(大腸菌など)は酸性が苦手なので増殖ができず、腸内環境が浄化され、下痢を防ぐことになります。
また、この酸が大腸壁を刺激して腸の蠕動を促し、便秘を解消してくれます。
乳酸菌・ビフィズス菌類
乳酸菌の作用はありすぎてかけないくらいです。
簡単にまとめると、便通の改善、腸内細菌の正常化による免疫力の向上、吸収作用の改善による脂質代謝改善などがあります。
整腸作用
- 有害菌(悪玉菌など)の排除・腸内菌叢(腸内細菌の集まり)の正常化
- 便性の改善
- 栄養素の消化・吸収改善
免疫力の向上・感染防御
- 自然免疫・獲得免疫(IgA 抗体産生)が増える
- 炎症性腸疾患の改善
- アレルギー予防・症状改善
脂質代謝改善
- 血中脂質低下(コレステロール排出)
- 体脂肪の蓄積抑制
食物繊維
食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。
たんぱく質・脂質・炭水化物などは、消化管の中で消化酵素によって消化・分解され、小腸から体の中に吸収されていきます。しかし、食物繊維はこの消化酵素の作用を受けずに小腸を通過して、大腸まで達する成分です。作用としては、
- 便の体積を増やす材料となる
- 大腸内の環境を改善する腸内細菌への効果がある
そんな食物繊維は大きく分けて2種類あります。難溶性食物繊維と水溶性食物繊維です。
難溶性食物繊維
腸内細菌では分解されず、排便量を増やすことで腸の蠕動運動を刺激して便秘を改善します。
小腸で栄養素を吸収するスピードを緩やかにして、食後に血糖値が上がるのを抑えたり、・脂質を吸着して体外に排出たり、ナトリウムを排出して高血圧を予防する効果もあります。
水溶性食物繊維
腸内細菌のエサになり善玉菌が増え、悪玉菌が減るため腸内環境が浄化され、下痢を防ぐことになります。
この酸が大腸壁を刺激して腸の蠕動を促し、便秘を解消してくれます。
取りすぎてもいいの?
基本的には、通常の食事から摂取する範囲であれば、摂り過ぎの心配はありません。
現代の日本人は食物繊維が不足しがちのため、むしろ積極的に摂っておきたいものです。
しかし、トクホなどでその栄養素のみを過剰に摂取した場合には、体に悪影響が生じる可能性があるため注意が必要です。
どんな影響がある?
水溶性食物繊維は体内で水に溶けてゲル状になり、便をやわらかくしてくれます。適度な量であれば排泄しやすくなるというメリットがあるのですが、摂り過ぎると水分量が過剰になって下痢を起こしやすくなる場合があります。
反対に、不溶性食物繊維は便秘を悪化させることがあります。不溶性食物繊維は、便の量を増やすことで大腸の動きを活発にするはたらきがありますが、腸の動きが原因の便秘の場合は、便秘状態の腸に更に便の量を増やしてしまうことになり逆効果のことがあります。
食事・生活習慣のお手伝いでトクホを活用
以上がお腹の調子を整える働きのあるトクホの紹介でした。
トクホの力を過信して、それだけで十分効果がある、体調の改善が期待できるわけではありません。
あくまでの基本的な生活習慣・食習慣があってこその、エッセンス的要素として組み込んでいただければと思います。
- その成分を摂取することにより、健康効果が期待できるというトクホのうち、お腹の調子を整える働きがあるものは3種類ある。トクホの活用の前に、生活習慣・食生活の改善や見直しが必須であり、トクホはその上での追加的要素である。
- オリゴ糖類は、腸内の善玉菌のエサになり悪玉菌を減らし、便器の改善が期待できる。
- 乳酸菌は、便通の改善、腸内細菌の正常化による免疫力の向上、吸収作用の改善による脂質代謝改善などがある。
- 食物繊維は、便の体積を増やす材料となる、大腸内の環境を改善する腸内細菌への効果がある。
お腹の調子は、外には見えづらい辛い悩みになることも少なくありません。この記事を参考にしつつ、改善がみられない場合には、早めに消化器の医師へご相談ください。ご精読ありがとうございました。